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SEKAI NO OWARIの見果てぬ夢(ライブネタバレあり)

旧ブログ(FC2)

毎度のことですが、「忘れないうちに書こう書こう」と思っても、当日は疲労でなかなか書けず、その後数日は面倒くさくなってしまうものです。SEKAI NO OWARI、炎と森のカーニバル スターランド編 at さいたまスーパーアリーナ。素晴らしいライブでした。今日でそれからちょうど1週間が経ちました、いい機会なので振り返ってみようと思います。まずは、鑑賞した場所(席)から。彼らはブロック名を"Aブロック"とか、"Bブロック"とか平凡な名前にせず、"スターランド編"にちなんで星座の名前にしています。僕は、"ヘルクレスブロック"(スタンディング)で、中央一番前の、一番良いブロックでした。前回の「炎と森のカーニバル(at 富士急ハイランド)」では、"太陽ブロック"という、一番ステージから遠く、視線の先に巨大で邪魔な柱があるという、物足りなさを感じさせるブロックでしたので、今回はもう本当に満足でした。次に、僕の行動日程を。29日、家を出発したのは、なんと朝の5時前でした。ジャニーズアイドル等のファンの方から見れば、もしかしたら普通かもしれませんが、なかなか大変ですよね、実際大変でした。今回は「売り切れ必至」と噂されていたグッズを手に入れるために、結構必死だったんです。会場に着いたのは6時40分くらいかな、もうその頃には100人くらい強者が並んでましたね。そこからみんなで5時間程、我慢比べ大会です。空腹、寒さ、トイレ、孤独(勿論今回もひとりです)。僕はウォークマンと文庫本(古市憲寿さんの「だから日本はズレている」)を携帯していましたが、つい何度も「まだかまだか」と時計を見てしまいましたよ。そうそう、数人Twitterで繋がった友達がいたので(さすが現代社会)、その方と並んでいる最中に簡単な会話を交わして暇を潰しました。目当てのグッズを買い終えた後、遠目でグッズ列を見たときは、それに圧倒されましたね。こういう時に、しみじみファン層拡大したなあなんて生意気なことを思うのです。

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グッズを買い終えたのは11時30分。開場は16時30分。あと5時間あります。それじゃあ、開始までポケーっとしているのかというと、まあそれでも良かったのですが、そういう訳ではなく。先ほど登場した友人達といろいろな事して、ずっと遊んでいました。今回のツアー、関東での開催はさいたまスーパーアリーナのみで、しかも休日開催が29日のみだったので、それはいろいろな人が集まるわけで(倍率も高かったのかな)。たくさん写真撮って、たくさん話して、本当に大切な思い出になりました。世界の終わり"の、孤独感、ひとりよがりな印象に共感して集まった人たちがワイワイはしゃぎ合うなんて、何とも皮肉な話だと思えるかもしれませんが、実際本当に楽しいんですよ。SEKAI NO OWARIからも、そうお客さんたちが楽しめる様に、アプローチがあって。写真を見ていただければ分かると思うのですが、スタッフさんが全て仮装しているんです(前回の「炎と森のカーニバル」もそうでしたが)。ほかにも、自衛隊と協力して今回のテーマに合った、戦車や、オリジナルデザインのラッピングが施されたヘリコプターが置いてあって、記念写真も撮ることができました。まあ、なかなかゲスいので「金かかってるだろうなぁ、チケット代高いし」とか考えてしまうのですが、そういう"お客さんをいろいろな側面から楽しませよう"という変わらない姿勢は「やはりエンターテイナー集団と自称するだけあるなあ」と感心してしまいますね。そうそう、話は変わりますが、MUSICAの鹿野さんがいました。思い切って話しかけてみたところ、とてもフレンドリーに絡んでくださって、なんと写真まで撮ってくださいました(とても嬉しい)。鹿野さん、ありがとうございました!

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(「三匹のこぶた」の仮装をしたファンに、取り調べ"チック"なことをするスタッフ。面白い人たちです)

友達とコンビニ、スーパーの安い食品で空腹を満たし、クロークを分け合い、待つこと数十分。とうとうショーがスタートしました。整理番号的にブロック内で頑張れば前から数列目くらいまで行けたのですが、彼らのライブは、遠くから見る演出も素敵なので、ブロック内の後ろの方で友達と見ることにしました(友達とライブ見るなんて僕にとっては新鮮でした)。今回のステージは、富士急のステージから、文字通り"そのまま"持ってきたような巨大樹がやはり印象的で、そしてその隣に、今にも火薬が爆発しそうな工場地帯をイメージした近未来的な町並みが追加されていました。それに似合うように、SEKAI NO OWARIが独自に照明チームと開発したミラーボールならぬ"ギャラクシーボール"、もう恒例となったスターライトリングが動作します。オープニングから1曲目"スターライトパレード"は、まさにそれらをふんだんに使った演出でした。そして、Fukaseさん、少し歌が上手くなったのかな。いくらお酒を毎日ガブガブ飲んでいても、純粋無垢な声は健在でした。さすがプロ。2曲目は、"眠り姫"。Fukaseさんは寝っ転がりながら歌ってました。ライブ終盤でやる曲の印象が強かったので、「え?"虹色の戦争"じゃないの」とビックリしました。そこから"Love the warz"。炎を使った演出が富士急の時より進化していて、尚更カッコよくなっていた。「盛り上がってますか!」というMCをはさみ"ファンタジー"。そして、ここで"虹色の戦争"。富士急の時からですが、もうFukaseさんギター弾いてないんですよね(Nakajinオンリー)。音的にも、パフォーマンス的にも、少し残念です。特にあのPVの印象が強いので。その後、日替わり曲となる"Never Ending World"。久しぶりに聴いたなぁ、割と心に訴える曲です。そして、ツアーで初披露となる"スノーマジックファンタジー"。あまりライブ映えしないなあと思っていたけれど、シャボン玉が綺麗でした。この曲ではNakajinはギターを演奏してませんでしたね(必要ない曲)。太鼓とかドラとかシンバルとか、忙しそう。

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(勿論今回のライブでも写真撮影がOKでした、綺麗な写真を撮るのに必死になってしまいますね)

"生物学的幻想曲"が終わると、会場は停電しました(という演出)。今回の寸劇?アクロバティック?は、その停止した電力をなんとか復活させようと、DJLOVEが割と激しめのダンスをする、というモノ。金属棒を使って降下したり、とてもかっこよかったです。そして、"Death Disco"。照明チームが特に頑張る曲。ウォータースクリーンがアリーナで再現されていて、さらにパワーアップしていて、とても感動しました。活躍したDJ LOVEをねぎらうMCをはさんで、"青い太陽"。終演後友達とも話したんですが、スターライトリングの点滅の有無のせいなのか、ギターのせいなのか、"Entertainment"ツアー代々木公演の時に比べ、少し物足りなさを感じました。いまいちノレなかったかな。そして、ニューシングル"炎と森のカーニバル"のカップリングに収録されている"ピエロ"。この曲はOXYのCMソングになっていて、今回は主催がOXYだったのでやるのは予想していたんですけどね。Saoriさんがピアノから離れてアコーディオンを演奏したのは驚きでした。そして、"銀河街の悪夢"。ツアーが始まる前に、どのような演出をするのか、そもそも演ってくれるのか、演れるのか、とイロイロ考えた、一番楽しみにしていた曲。歌詞を見れば分かるように、この曲はFukaseさんの過去が赤裸々に綴られています。ライブでは、感情を込めて、というより、感情を押し殺して歌われていて、それが涙を誘いました。さらにそれをイメージした、パラパラ漫画家として有名な"鉄拳"さんのアニメーションが涙腺を刺激しました。ライブで歌詞の内容に、演出に"感動して"、泣いたのは初めてです。そこからの"幻の命"というのも、ずるい。暗転して、FukaseのMC。「こんなデカイところで、こんなにお金をかけて、しかも3日間もワンマンライブをできるなんて…、ずっと思ってました!本当に思ってました!」(意訳)。力強かったです。それに続く"yume"で、スクリーンに映し出された4人のショットは、とても自信に満ちていました。ずっとSEKAI NO OWARIを応援したいと思いました。

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「いまFukaseがとっても素敵なMCをしてくれたので、わたし本当に幸せです!」とSaori。いろいろなネットアーカイブを見ると、深瀬さんと彩織さんの関係は本当に尊いもの。このMCは個人的に、沁みました。そして、"RPG"。今回、入場前に小学6年生くらいのグループ(よくもまあこんな高いライブを…なんて)だったり、親子連れを多数見かけた。そういうちびっ子たちがノッているのかと考えると、微笑ましくなった。本編最後の曲は、"深い森"。富士急では、ステージとの距離的な問題もあるかもしれないけれど、あまり演出に満足していなかったのですが、今回は確実に進化していましたね。ステージ上のFukaseさんが、なぜかとても儚く見えました。そして、アンコール。1曲目は、"炎と森のカーニバル"。イントロが徐々にフェードインして、太鼓のキメ音のタイミングで「WELCOME!」というウォータースクリーンの文字が現れる。まさに今回のライブのテーマソングのようで、もう1回ライブの冒頭シーンを見ているのかと錯覚するくらい、かっこよかったです。本編1曲目でも良かったんじゃないかな。とにかく、"スターライトパレード"のように、ライブの始まりにピッタリな曲です。SaoriのMCをはさんで(残念ながら内容は失念)、"Fight Music"、そして"インスタントラジオ"とアッパーチューン。これはシメにピッタリな曲。これを聴かないと、終わった感じがしない、とも言えます。本来は、ここで本編アンコール全て終了なのですが、29日公演は、"ひかりTV"とのコラボ企画で、"炎と森のカーニバル"をプロジェクションマッピングと併せて録画するために、もう1回演るという、ラッキーなサービスがありました。豪華なオマケでした。

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今回レポートするにあたって、何度も前回の富士急で行われた"炎と森のカーニバル"との比較を用いました。あのライブは、たしかに"伝説"とも呼んでいいほど素敵なライブでした。それは同名のライブ映像作品を見れば一目瞭然です。しかし、先程も触れたように、僕はその富士急のライブにあまり満足することができませんでした。その心理は、一番遠いブロックだったとか、会場に着くのが渋滞で遅くなり、会場内を十分に回ることが出来なかったとか、もあるかもしれませんが、主なのは"彼らならもっとできるはずだ"という期待からでした。"エンターテイナーを自称するなら"と。ですが、今回は、確実に"進化"していました。それは、演出の物理的な質の向上から来場者へのスタッフのおもてなしまで、総合的にです。ここまでの事をやり遂げる日本人アーティストは他にいるだろうか。完全に唯一無二の存在になっていました。勿論、上に何個か書いたとおり、まだ消化不良の点は何個かあります。それをふまえ、SEKAI NO OWARIにはどんどん"進化"してほしい。どれほど素晴らしいライブをやり遂げても、過大に自己評価しないFukaseさんはとても好感が持てますね。…彼らが追い求めているエンターテインメントはいつまでも完成形を見せないでしょう、そう思いたいです。そして、その物語をずっと見ていたい。どんどん期待をかけようと思います。