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サカナクションの「sakanaction」(かなり長文レビュー)

旧ブログ(FC2)

ブログを更新しないで2週間が経った。お久しぶり。最近友人から「そろそろブログ更新しなさいよ」「読者が悲しむ、もうちょっと真面目になりなさいよプロブロガー」「こうやってね、ブログを更新しないと読者が減らないと思っているんだね、まさに"権利の上にねむる者"ですよ」と、とある評論文の表現を使って、友人に真顔で揶揄されるので、3月上旬の試験期間も終わり、終業式も終わり、今日から春休みとなったわけで、今がタイミングかな、と半分イヤイヤでパソコンに向かっている。まぁ、このブログをブックマーク登録していただいて、もしくはこまめにチェックしていただいて、「あー今日も更新してないのかよー」と"子猫ちゃん"(読者様)にガッカリさせてはいけない、とは常々思っているのだが。これからも"お気に入り"から外されない程度に、更新頑張る予定でおりまする。さて、あ、恒例の「ブログ更新しなかった理由を述べよ」は、「僕の記憶力問題」とでもしておこう。いつもこのような記事の内容は、ブログを更新しようと半分頭で思いながら何かをしているとき(今記事の例ならお風呂で髪の毛をゴシゴシ洗っているとき)に思いつくもので、「これは使える」と思った文章はある程度の時間、記憶してなければいけない。だから、運が悪ければ、思いついた名文、名台詞も忘れてしまうことだってあるのだ。今回は、そのような事が何度も続いた、というわけで許していただきたい。暫くは更新頻度も回復の傾向を見せてくると思うから。

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さて、今記事のテーマは、毎度おなじみのCDレビュー。このブログのリンクにもあるけど、ボイ隊長さんの「発作的駄作的長文レビュー」(れとろめとろ泥沼カオスパッド)、読みましたよ。非常に良い。それこそまぁ「やばい」「すげぇ」とか曖昧な表現だけれど、それでも僕のしょうもないレビューとは違って、一文一文に重みがある。僕のレビューは余計な"まえがき"が多すぎて、肝心の内容が薄い。お寿司屋さんのお味噌汁みたいなもんですよ(意味不明)。自覚してるなら直せよ、って話だけど。……まぁ誰にも需要がないこのコーナーだけれど、サカナクションのNewアルバム「sakanaction」についてまず、書いておかないと次の記事には進めないと思っていてね。自分が好きなことについては、どんどんパソコンのキーが打てる自信があるから、遠慮なくカキカキしようかな(「筆が進むから」という表現を現代風にアレンジしてみた)。

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まずは、アルバムの外側の面から。えーと、このアルバム「sakanaction」、オリコン1位だったそうだ。このアイドル戦国時代の中、バンドがオリコンのランキング1位を獲得するとは、まぁめでたいこと。サカナクションにとってもデビューからシングルアルバムあわせて1位をとったことがないらしいからとてもメモリアルな出来事だったそう。それも匹敵するライバルがいなかったから運が良かった、というわけでなく、売上枚数も8.2万枚近くで、音楽雑誌「MUSICA」の鹿野さんの話によると、「CDがなかなか売れないこの時代だと、7万枚売れば"大ヒット"扱いになる」らしいから、なかなか優秀な成績ということになるだろう。よくこのようなバンドというマイノリティな存在が売上1位をとると、「あのバンドは売れてきたからダメだ」という謎の批判が続出するものだが、サカナクションは、「戦略すら、表現の一部である」と音楽面だけでなく音楽ビジネス面についてもよく自主研究していて、オリコンで1位を獲るということを目指してきた、というのもあったし、人気になったことで、没個性化するバンドではない、と僕含めファンが思っているので、どれほど「笑っていいとも!」や「SMAP×SMAP」等大衆的なバラエティ番組にたくさん宣伝に出ても批判はなかったし、逆に歓声が多かった。このことが、「新参ファンvs古参ファン」という日本のバンドにありがちな謎の対立軸、風潮が破壊されたように思えて、決してコアなファンではない僕でも、自分のことのように嬉しい。……いやぁしかし、タイアップ曲が4曲も入っているとしても、それぞれの場で初聴に音の違和感を残していくこんなバンドが1位を獲得するとは、改めて凄いなと思った。紅白出場の可能性も出てきているんじゃないか。2013年どのように邁進していくのか、この先がとても楽しみだ。

次に、アルバムの内側について。オリコン1位を獲るためには内容がそれなりに素晴らしいものではなきゃいけないし、「sakanaction」とバンド名を冠したアルバムなのだから、今までのサカナエキスが詰まってなきゃいけない。後者について最大の期待を寄せながら、アルバム発売前は、ナタリー記事を読んで胸を躍らせていた。アルバムが届いた日は、初回限定盤のみ収録の「『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』(Ks_Remix)」を除く、「intro」から「朝の歌」まで歴代最長収録の14曲を流れを大事にしながら、一聴。

◎1曲目「intro」〜5曲目「なんてったって春」 序盤は鳥肌モノ続出

まずは「intro」から。最近サカナがハマっている「バイノーラル録音方式」(耳にイヤホン型のマイクを装着して自然音や生活音を録音する手法、リスナーに録音している人の頭脳と同じような音が聞こえる仕組みになっている)を駆使して、階段を降りる音と、雫が垂れ落ちる音がミックスされている。特に意味は感じられなかった。そして、そのあと斬新な、聖歌隊のようなコーラスが特徴的な半インスト曲「INORI」が出迎える。この曲は海外で活躍するテクノミュージシャン、Aoki Takamasaさんとの共作らしい。そしてシングルカット曲「ミュージック」「夜の踊り子」と続く。「ミュージック」は、シングル盤と少しミックスを変えているらしく、ヴォーカルが少し遠く聴こえるようになった(個人的にはシングル盤のほうが好み)。「夜の踊り子」は、有名な東京モード学園のCMソングで、聴き慣れているけれどよかった。というのも、サカナクション大好き大好き言いながらもシングルを買い始めたのは、前作「ミュージック」からだったので、金欠でこの音源をウォークマンに入れられなかった僕には少し助かった、というのもある。そして次は、5曲目「なんてったって春」。曲順が発表されたときは、この曲名には驚いた。日本人に「なんてったって」というと、キョンキョン様の「なんてったってアイドル」しか浮かばないだろう。この曲に肖ったアイドルチックな歌になるのか、それとも全く違ったものになるのか、いろいろこの曲については頭を巡らせながら、緊張しながら聴いてみたところ、見事にこのアルバムの狙いの「良い裏切り」をされて、「なんてったってアイドル」には程遠い、日本語が美しく光る、少し童謡の要素も含まれた、横ノリの"踊れる"曲だった。歌詞もリリース日が春に近いということで、世界観は今の気候にピッタリだろう(発売日は、その日だけ気温も高く風も強くて、まさに「なんてったって春」な風景だったことを覚えている)。たぶんラップトップ方式でライブ披露だから、ライブ化けする可能性を十分に含んでる。ライブに激しく行きたい。

◎6曲目「アルデバラン」〜10曲目「映画」 良い流れをキープの中盤

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6曲目の「アルデバラン」は、曲順発表の時には実は、特に気にかからなかった曲だ。前作「DocumentaLy」の「アンタレスと針」のような星座の曲か、と思っていた程度。だけれど、聴いてみたらまるでご褒美のようなサビが待っていた。〈じっと じっと じっと〉〈人 人 人〉〈明ける 明ける〉と単語の反復は、「ホーリーダンス」のおっおっおっおっおっおっ……という部分(「江南スタイル」ではない)を思い出したけれど、クセになる。また、アルデバランというのは牡牛座の星の名前だけれど、この曲で指しているのは、ただの猫の名前だった、というのもインタビューで読んで、難解に思われた歌詞もなんとなくだけれど消化できた。7曲目「M」は、旧作で言うと、「表参道26時」「仮面の街」のような裏声の女声サビが最高にカッコいいディスコナンバー。Bメロからサビへの流れが非常に気持ちいい、しばらくこの曲はヘビーローテーションで聴いた。「M」というタイトルは特に意味がないらしいけれど、歌詞に出てくる「渡り鳥」の飛んでいる姿を「M」という文字の形に当てはめてみる、といった自分なりの解釈を加えてみた(といっても、どこかの受け売りだけれど)。この曲はA→B→サビ→A→間奏→B→サビ、と大サビがないので、少し晴れないモヤモヤ感を残したまま、次曲「Aoi」へ。この曲はNHKの2013年度サッカーテーマソングととても大きいタイアップ曲でもあり、このアルバムの中で唯一といってもいいほどギターが活躍するギターロック曲でもある。BPMは160ほどと、サカナ史上最速の縦ノリ曲。武器だった合唱の要素も含まれているので、ライブでとても盛り上がりそう。9曲目は「ボイル」。珍しく、難しい単語が呪文のように羅列される部分もあるけれど、とても心地いいバラード。歌詞の内容は、ソングライターである山口さんの歌詞の書き方についてを歌っていて、ちょっぴり感動する。「DocumentaLy」で言うと、「エンドレス」的立ち位置。この曲同様、歌詞にはすごい悩んだそうだ。アルバムの中では、特にお気に入りな曲かもしれない。10曲目の「映画」はシングル「ミュージック」のカップリングに収録されていた、「映画(コンテ 2012/11/16 17:24)」の完成バージョン。曲の序盤はバイノーラルを取り入れ、そのあとは、食器が落ちる音や紙をめくる音など、生活音がミックスされながら苦しそうな裏声で歌う、といったサウンド面でちょっと画期的な曲。……兎に角、中盤曲は、どれをとっても数行は語れそうな、特徴的な曲が多かった、という印象だ。

◎11曲目「僕と花」〜14曲目「朝の歌」 新境地の"朝"に向かって

11曲目の「僕と花」は、ドラマ主題歌で、シングル曲。これも「夜の踊り子」同様、僕のウォークマンには不在だった曲だったのでアルバムに収録されてめでたしめでたし、だった。発売当時聴いたときは、特に特徴的な面もなく、無難な印象だったので、ドラマというフィルターを通すと爆発力は半減するものなんだなぁと小難しいことを考えていたけれど、クリアな耳で聴いてみると、今までとは違って「普通に名曲」だということに気づけた。12曲目、13曲目の「mellow」「ストラクチャー」はかなり渋い曲だろう。正直言って、この2曲はまだピンと来ていないところがある。「mellow」はまさに、メロウな感じで、サビの部分は音量バランスを調節して、浮遊感を出している。そのため、サビが少し何を言っているのか聞き取りにくい部分がある。この曲を聴くときは歌詞カードが欠かせなかったり。「ストラクチャー」、これもまたAokiさんと共作のインスト曲。デモ段階でiPhoneで録音したギターをあえて、そのまま使っているので、一番劣化したギターの単音弾きが、まるで琴で同じフレーズを弾いているように聞こえるので少し和風に感じられるのが面白い。そして、14曲目の「朝の歌」に繋がる。サカナクションの作品全体を眺めてみると、山口さんが曲を夜に作るためか、ほとんどの曲が"夜"を歌っているものだ。それに対し、この曲は「朝の歌」、あえて朝を歌っている。これだけで実は胸熱なのだが、聴いてみると、そこにまたまた「良い裏切り」を感じる。朝、といっても晴れやかな伸びやかな、ポジティブなイメージではなく、〈ほら朝が星や月を食べてく〉といったワンフレーズに代表されるように、夜にずっと滞在していたいのに、嫌な朝が来てしまった、という悲哀感を感じさせるものだったのだ。今回のアルバムのテーマは"表裏一体"らしい。それは、主に「自分たちのサウンドを生かしつつも外に発信する音楽(「ミュージック」などタイアップ曲)」を表、「自分たちが本当に本脳で鳴らしたい音楽」を裏とする、という意味合いだろうが、この曲でも歌詞に「ああ 表と裏」とあるように、「朝」と「夜」が表裏一体、という意味が含まれているのかもしれない。また、サウンド面においては、音楽雑誌には「少しジョン・レノンぽい」と書かれていた。サカナクションの旧曲で例えると、あまり(いい意味で)目立たない「アムスフィッシュ」「ドキュメント」的な立ち位置かなと思う。……また、大好きな曲が増えた。「human」「目が明く藍色」等、アルバムの最終曲は大体好きだ。

……ということで、つらつらとニューアルバムの感想を書いてきたが、まぁ冒頭で宣言したとおり、遠慮なくいろいろ思うところを吐き出せた気がする(無駄な部分がほとんどだけれど)。総じて言うと、このアルバム大好きです、ということだ。前作の「DocumentaLy」と比べてみると、サウンド面だとギターロックが少なくなったので分かりやすい「キタ━(゚∀゚)━!!」感はあまりないけれど、その分グルーヴ感が重視されていて、横ノリの曲が多くなった。また、前作にある「エンドレス」「years」で世の中の闇や、混沌を歌っていたイメージは全く払拭されて、「ボイル」「mellow」みたいな自分に向き合った歌詞が増えた。ビジネス的にもタイアップ4曲収録、怒涛のテレビ出演を続け、それが実ってオリコン1位と大成功で、結果的にどの面から見ても、アルバム名に「sakanaction」というバンド名をつけたことが非常に良かったと思う。正直、アルバム名にバンド名などをつけてしまうグループは好きじゃなかったけれど、このアルバム名は、「sakanction」以外に考えられないのじゃないだろうか。……特典のBlu-rayディスクの内容も、まだ全部見れてないけど、素晴らしかった。早くも、僕の中でこのCDは「パワープレイ」に選ばれている。

さて、次の記事は、音楽のことから少し離れて、今日から?昨日から?それとも一昨日から?ファミリーマートで発売の問題商品、前にブログで取り上げて小反響を引き起こした、「●●●●●●●●」(文字数あってるか微妙)について、拙い落書き絵を交えながら(たぶん)、レビューしていきたいと思っている。予告編で長文記事を締めるなんて、ちょっとリスキーだけどなるべく早めの更新を頑張りたいと思います。<追記 2013/3/21 0:59 SEKAI NO OWARIについて>

2/23、SEKAI NO OWARIのアリーナツアーがNHK BSプレミアムで放送される。それで、放送直前になぜかダイジェストムービーがYoutubeにアップロードされたらしい。今週の土曜日深夜が放送日。自分が行ったライブだから、やや楽しみ。いや、すごく楽しみ。まさか、放送されるとは思っていなかったから。